【豆知識】知ってる?物流業界の歴史【失われた90年代】

2023.10.31ブログ

前回の豆知識では、物流業界の歴史(高度経済成長期の終わり~バブル期)として、

トラック輸送中心となった物流業界がグローバルにサービスを展開していく様子をご紹介しました。

今回はバブルが崩壊し、不況と環境対策に対応していく物流業界全体の動きについて解説していきます。

 

失われた90年代、SCMが普及

バブル経済とその崩壊は日本経済に大打撃を与え、長期にわたる不況は後に『失われた90年代』と呼ばれるようになりました。

 

不況のさなか、荷主企業がコストカットの対象として目を付けたのは物流コストでした。

バブル期ロジスティクスの概念が日本に導入され、企業の各部門の部分的な最適化ではなく、

全体最適を実現して在庫を減らそうという考え方が普及していきました。

また、90年代後半には、SCM(サプライ・チェーン・マネジメント)という、

取引企業との連携強化による物流効率化の考え方が導入されブームとなりました。

不況により物流業界にも冬の時代が

しかし、システム化や情報化だけでは長引く不況に対抗できず、荷主企業は次第に手っ取り早いコスト削減方法として

物流業者に対して、運賃や料金の値下げを要求するようになりました。

不況により貨物取扱量が減少している状況での度重なる値下げ交渉により、物流業者の経営はひっ迫される事態に。

倒産する企業も徐々にふえていくのでした。

規制緩和と環境対策に苦慮する物流業界

物流業界全体が苦境に立たされるなか、さらに政府による規制緩和が追い打ちをかけてきました。

規制緩和により参入障壁が減り、運賃も自由化に。

このことにより、物流業者間での競争は激化していきました。

また、1997年地球温暖化防止のための京都会議で、自動車による二酸化炭素排出量の抑制が強く求められ、

90年代後半には大気汚染をめぐる公害訴訟で住民側の事実上の勝訴が相次ぎ、

政府や大都市、地方自治体の環境規制も強化。

トラック運送業者はさらに窮地に立たされるのでした。

 

 

今回は物流業界の歴史(バブル崩壊~90年代)について解説させていただきました!

不況に環境問題と問題が山積みになっていく物流業界。対応に四苦八苦する様が目に浮かぶようですね。

 

次回の豆知識では、物流業界の歴史(2000年代~現在)について、

情報化社会の進展により新しい展開を迎える物流業界について解説していきたいと思います!

お楽しみに!

 

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